2012年5月17日木曜日

ニッシャ「はじめての木版画」ワークショップ

先週の土曜日、ニッシャ印刷文化振興財団様主催の印刷文化セミナーに招いていただき、
「はじめての木版画」ワークショップを開催いたしました。

会場は、四条通に面した広大な敷地に新旧さまざまな建物が並ぶ日本写真印刷本社。
近隣に住んでおられる方々を中心に、17名の方々にご参加いただきました。

まずは、ケンジ先生による木版画の歴史レクチャーからスタート。
わたしもはじめて聞く話がたくさんで、とても勉強になりました。

そのまま木版ハガキ作りに突入!

















終始和やかな雰囲気で、
個性あふれる素敵なオリジナル木版ハガキを作ることができました。

ワークショップの後は、参加者の方と一緒に本館のギャラリー見学をさせていただきました。
そこになんと、世界最古の印刷物である百万塔陀羅尼が展示してありました!
ビックリ!!こんなところで出会えるとは!

その他には、ロートレックが使用したものと同型の石版印刷機(実際に使える)や、
グーテンベルク活版印刷機(こちらも実際に使える!)など、
印刷文化の貴重な展示物をたくさん見せていただきました。
ワークショップをしに行ったのに、逆にすごく勉強させていただきました。

日本写真印刷さんは、その社名の通り、もともと写真の印刷から始まった会社ですが、
今は印刷技術の最先端を担っておられます。

プラスチックを金属のように見せる印刷や、
タッチパネル(これも印刷技術なんですって!)の製造もされているそうです。

でも、印刷の種類によっては、色ごとに版を作って印刷したり、
そのためにはやはり「見当」が重要なのだという話を伺い、
木版画との共通点もたくさんあって、すごく面白いと思いました。

木版画は本当に印刷の原点なんですね。



※当日の様子はニッシャ印刷文化振興財団HPでも紹介いただいております。
こちらのページもご覧ください。

2012年4月21日土曜日

引札見学

先週の日曜日(4月15日)、竹笹堂木版画教室の研修旅行に行ってきました。
彦根・引札見学の旅です。

店長もレポートしていますので、こちらもご覧ください。

滋賀県彦根市にお住まいの引札コレクターの方に、
貴重なコレクションの数々を見せていただきました。

引札は江戸時代から戦前まで盛んに作られた色鮮やかな広告チラシで、
商店が開店記念や新年の挨拶のために発行していました。











こ、これは!
















摺物商!!!同業者です!

昔、彦根に門根涼風堂という木版印刷のお店があって、
カレンダーや引札、団扇、扇子、お菓子袋、デツテールを印刷して販売していたようです。

ん??
デツテール???
デツテールとは何でしょう。

これは推測ですが、「デツテール」とは、おそらく「レッテル」のことだと思われます。
「レッテル」はもともとオランダ語で、商品などに張り付ける札の意味だそうです。

そんなものまで扱っていたんですね。

現在、木版画の職人は東京と京都にしか残っていません。
でも、ちょっと前までは、全国津々浦々に彫師や摺師・摺物商がいたのですね。

今私たちがバレンをもって毎日黙々と摺り続ける作業が、
一昔前は日本のあちこちでごく当たり前に存在していたと思うと・・・

想像するだけでワクワクします。



さて、引札だけでなく版木も収集しておられたので、
けんじ先生による摺りの実演も行われました。





















摺師のケンジ先生が摺り、それを覗き込む彫師の藤澤先生。
「昔の人は達筆でんなぁ~ホレボレしますわぁ~」としきりに言っておられました。
キレイな文字を見ると、彫師の血が騒いで彫りたくなるそうです。
さすがです!


















こちらの版木は、写真ではわかりにくいですが、
いまでは幻となった彫り方がなされているらしく、めちゃくちゃ摺りやすいそうです。
版木も美しいですね。















いろいろ摺らせていただきました。
ありがとうございました!


引札見学のあとは、みんなで彦根城の桜の下でお花見をしました。
ちょうど満開でお天気もよくて、最高に気持ちよかったです。
(写真撮り忘れました)

解散の後は、教室生の方何人かと湖岸まで歩いて、琵琶湖を眺めに行きました。

やはり琵琶湖は美しかったです。

とてもよい一日でした。


















2012年2月17日金曜日

Lmaga.jpで紹介していただきました

お久しぶりです。

まず・・・、ブログのページデザインを変更しました!

さようなら、ゾウたちよ。
これからはバレンを持ったセクシーお姉さんが皆様をお出迎えします。
どうぞ、よろしくお願いいたします^^


さてさて、現在開催中の「京のたしなみ」体験教室の様子を、
Lmaga.jpで紹介していただきました。











くわしくはコチラをクリック!


明日は第3回目の教室を開催します。
今回はどんな作品が生まれるのでしょうか。

楽しみです!

2012年1月25日水曜日

京のたしなみ体験

先週土曜、JR企画「京のたしなみキャンペーン」の木版画体験初回を開催しました。

初回だったので、うまくいくか少し不安でしたが、
皆さん真剣な眼差しで黙々と彫刻され、とてもステキな作品が仕上がりました。


出来上がった作品の一部がこちら!

















まゆまろと京都タワーが人気でした!



参加者の皆さんが彫られた版木はしばらく竹笹堂がお預かりし、
摺師が特別に仕上げて参加者の皆様にお送りします。


摺師の手にかかるとどんな作品になるのでしょうか・・・
・・・それは届くまでのお楽しみです!

この特別プラン、2月・3月も開催します。
ぜひぜひ、ご参加くださいませ。


以下、体験内容の詳細です。

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

彫って、摺って、木版画絵ハガキをつくる

木版画を彫って摺るオリジナル絵ハガキ作りの体験です。
完成した絵ハガキ5枚はその日にお持ち帰りいただけます。
後日、体験者制作の版木を用いて竹笹堂摺師が木版画を特別に摺り上げ、
額装したのち、体験者に送付いたします。


        開催日:平成24年2~3月の第1・第3土曜日
   集合場所 :竹笹堂
   集合時間 :14:00
           料金 :おひとり様9,000円(額装代・送料込)
   募集人数 :2~10名
申込締切日:開催日の2週間前

予約・お問い合わせ先
京のたしなみ推進協議会 TEL 080-3848-3293
(平日10:00~17:00 土曜休日は休み)


◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

2012年1月14日土曜日

初版2012

今日は、竹笹堂定期教室の初版(はつはん)が行われました。
初版とは、新年が明けてはじめて木版画をつくる行事のことです。
竹笹堂、年に一度のビッグイベントです。

今年のテーマは「屋号」
教室生それぞれ自分の屋号マークをデザインし、彫って一枚の紙に摺りました。
紙をくるくる回して、順番に自分の作品を摺っていきます。

















出来上がった作品がこちら!
















個性あふれるステキな作品が完成しました!

初版のあとは仕出し弁当で新年会。
おいしいもの食べて、おいしいお酒飲んで、
今年もいい年になること間違いないです。

教室生は今年、ポスター・引き札作りに挑戦します。
どんな作品ができあがるのか、今からとても楽しみです。

わたしも教室生に負けないように、がんばります!

2012年1月7日土曜日

京のたしなみオープニングセレモニー

あけましておめでとうございます。

昨日は、JR京の体験キャンペーンのオープニングセレモニーに参加させていただきました。
私は、キャンペーンの中の木版画体験講師として呼んでいただいたのですが、
はじめてのこと尽くしで、終始ソワソワしておりました。

日本酒の鏡割を見るのもはじめてで、
池坊由紀さんのいけばな実演も感動的でした。
そして、たくさんの著名な方々とお会いすることができました。

昨日はわたくし、新年初出勤の日で、
午前中は正月ボケで頭がポケーっとしていましたが、
セレモニーが刺激的すぎて、一気に目が覚めてしまいました。

こんな良い経験をさせていただいて、
本当にありがとうございます。

1月後半から始まる「彫って、摺って、木版画絵ハガキをつくる」体験、
張り切ってがんばりたいと思います!!


以下、体験内容の詳細です。

◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

彫って、摺って、木版画絵ハガキをつくる

木版画を彫って摺るオリジナル絵ハガキ作りの体験です。
完成した絵ハガキ5枚はその日にお持ち帰りいただけます。
後日、体験者制作の版木を用いて竹笹堂摺師が木版画を特別に摺り上げ、
額装したのち、体験者に送付いたします。


        開催日:平成24年1月21日(土)、2~3月の第1・第3土曜日
   集合場所 :竹笹堂
   集合時間 :14:00
           料金 :おひとり様9,000円(額装代・送料込)
   募集人数 :2~10名
申込締切日:開催日の2週間前

予約・お問い合わせ先
京のたしなみ推進協議会 TEL 080-3848-3293
(平日10:00~17:00 土曜休日は休み)


◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

たくさんのご参加をお待ちしております。

皆様、今年もよろしくお願いいたします。

2011年12月14日水曜日

ファブリカ村ワークショップ

先週の日曜日、滋賀・能登川にあるファブリカ村
木版年賀状のワークショップをさせていただきました。

ファブリカ村は、JR能登川駅から歩いて20分ほどの場所にある
アート&カフェ&ショップのお店です。

のこぎり屋根の麻織物工場をリメイクして作られたカフェスペースは、
今も動くカッコいい織機や、ペチカという暖炉のあるとてもステキな空間です。
















ワークショップの様子は、店長ブログをどうぞ!
たくさんの方に参加していただき、ワイワイ楽しい時間を過ごさせていただきました。

思い返せば、一年前の今頃、私は機会があるごとにファブリカ村にお邪魔していました。
就活もろくにせずに周りに心配ばかりかけていましたが、
ファブリカ村に行くと、必ずステキな出会いがあって、よし、がんばろうという気持ちになりました。

その後、私は運よく竹笹堂に拾ってもらい、職人になるという夢も叶い、
ファブリカ村で、ワークショップをさせてもらえるまでになりました。

とてもうれしいです。
そして、不思議です。信じられません。
こんな機会を与えてもらって、感謝の気持ちでいっぱいです。

当日は、大学時代にお世話になった方が会いに来てくださったり、
ゼミの先輩が竹笹堂のダルマ型のクッキーを作ってくださったり・・・

とっても心が温かくなった一日でした。
みなさん本当にありがとうございました!